アゼル： ベッドに腰を降ろし、黙考。
アゼル： すでに時間は多く過ぎ去っている。
アゼル： 考えることは、多い。アレは―――

UR： 「真の書。恐らくは最悪の部類の、な」
アゼル： 「…っ」

アゼル： 少女の声に、黙考を害され、僅かに目を瞬かせる。
アゼル： 一つ息を吐き、少女に対峙する。
UR： 据え付けられたソファーに深く腰を下ろし、魔術師を見つめる

UR： 「器を持たず、ただ力だけの存在を喚ぶ。人間如きでは到底制御出来る代物ではない」

アゼル： 金色の瞳。魂の吸われそうな色。美しい、金。
アゼル： 魂を奪われそうになりながらも、彼女の言葉に、頷く。



UR： ――…最悪…という点に於いては我も同じか

アゼル： どうだろうか。
アゼル： 焔は地上を焼き、鋼は楽園を砕いた。

アゼル： ―――そうせざるを、得なかったのだろう。 …焔にも鋼にも、原罪はない。

UR： 「会場の様子を見たであろう？…使い手を選ばず、ただ扉を開く鍵としてだけ契約者を使う。疲弊し使い物にならなくなれば次を選ぶのみのモノ」
UR： 「恐らく、アレはそういうモノだ」
アゼル： 「―――…そうか」

アゼル： だが、彼女の言葉に頷く思考は胡乱。
アゼル： 甘く、心地よい言葉。
アゼル： 彼女の紡ぐ音を、もっと聞いていたい。

UR： 書との邂逅が頻繁すぎる。Nox…の手によるものか、そもそも神々を呼び起こす何かが起きているのか…
UR： そしてそれは、神自身の本来の力へと近づきつつある。



アゼル： 「―――…どうすれば、いい？」
UR： 「………扉を開く前に押さえるのが一番であろうな」
アゼル： 「ん―――」

アゼル： 思考が、上手く動かない。
アゼル： 炎の対峙、からか？ それとも―――


アゼル： 「…………UR」


UR： だが、もし間に合わなければ――相手は既に鍵を手に入れている


アゼル： 「……UR」


UR： 「…………っ（否、危険過ぎる。アレは……）」

UR： 思考が混濁する。隠された記憶…記録…識っているはずの事が思い出せない。



アゼル： 「UR―――」何度も、彼女の言葉を呼ぶ。

アゼル： 思考に没入しているのか、答は来ない。
アゼル： 苛立たしく、思う。 そして、寂しくも―――
アゼル： 少女に覆い被さるように、ソファーに手を突く。 アゼル： 「………UR……」
UR： 「………」覆い被さる陰に面を上げる。



UR： 何故

UR： あの者の面影と、重なる



アゼル： こんなにも近いのに、こんなにも重なれるのに
アゼル： それでも、今、彼女と考えていることは、違うこと。
アゼル： 腹立たしい。
アゼル： 情けない。
アゼル： ……愛おしい。
アゼル： 複雑な感情が綯い交ぜになった表情でURを見る。



UR： 「――…………………すまない、…アゼル。――…少し外してくれ」

アゼル： ぎし、と
アゼル： ソファが悲鳴を挙げた。
アゼル： URの華奢な身体を、自らとソファで挟むように、抱く。

アゼル： 「………UR…っ UR……」

アゼル： 　　否定。

アゼル： 最も恐怖するもの。忌むべきもの。
アゼル： 心が叫ぶ。 俺を見てくれ、と。

UR： 「…だめっ…だ。…離れ、ろ」その抱擁を拒絶する様に、足掻く。

アゼル： どうして？ UR： 重なってしまう。どうしても重なってしまう。この男を目の前にして尚

UR： 何故


アゼル： 重なることが許されない。どうして重なれない。この少女は目の前にいるのに

アゼル： どうして？


UR： 裏切りだ。非道い裏切りだ。契約と約束を果たして尚、契約者を見ていない。



UR： 「すまない、アゼル……離して、くれ」

アゼル： 少女を抱く腕が離れる。
UR： 自らの肩を抱く様に腕を回す。…恥じ入る様に。

アゼル： 焦燥か？ 飽くことのない焦燥だろうか。 契りと誓いを交わした相手を、理解できない。

UR： 「――…少し、出てくる。……汝は、休め」
アゼル： 「………ああ」



UR： そのまま視線を合わせぬ様にして、横切り

UR： 分心顕現：MAN〈自我〉+〈分心：MAN〉【生命】４+カード５＝［９］

UR： 部屋を後にする



アゼル： 一人の超された部屋で、ポケットロンを見る。
アゼル： 送信履歴には、一人の少女の名。
アゼル： 俺は
アゼル： 愛したひとが



アゼル： わからない





RL伏見堂： ―――…Scene End...

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■舞台裏 -Behind the scenes-

RL伏見堂： ・辰魅 辰魅： 登場Ｄ３切り
辰魅： では、白について調べる
RL伏見堂： 〈社会:浄化派〉〈社会:聖母殿〉 制御値
辰魅： 敵対してる人で、ユリウスｏｋですか？
RL伏見堂： -5修正で。
辰魅： 〈コネ；ユリウス〉【生命】７＋Ｈ８＋５（金）−５＝１５

RL伏見堂： ？: 浄化派能天使。潜入及び諜報活動中心。
RL伏見堂： 　 そのコードは何物にも染まり、何物とも判りあう、その多様性から。
RL伏見堂： 　 特筆すべき事項は―――…力有る魔術師、ということのみ。
RL伏見堂： Bonus!: 周囲を見ろ。既に近くに在るかもしれぬ。 RL伏見堂： ・九印

九印： 登場でH5
九印： 魔道書については辰魅さんが教えてくれるだろう。
九印： 先代の死因について。気になる。
RL伏見堂： 〈社会:ストリート〉15.18.20
九印： た、かいな。ちぃっ

九印： 〈社会：ストリート〉【理性】　SA=21!

RL伏見堂： 15: 徐々に体調を害し、死んだ。
RL伏見堂： 18: 彼の部屋には多重の魔術防御が施されており、本人も十分に回避する術を持っていた。
RL伏見堂： 20: 彼が死ねば、家督は若いレイティアに継がれる。レイティアはオカルト趣味があり、財力も在る。
RL伏見堂： 　 放っておけば、今回のようにいつかは力在る魔導書を探しただろう。その財力を持って。
RL伏見堂： Bonus!: 魔術による呪殺が効かず、またレイティアに家督を継がせ、彼女を見る必要が在る。
RL伏見堂： 　　　 彼女が、それを手に入れた時、奪うために。
RL伏見堂： ・颯花

颯花： 登場判定に C8破棄

颯花： 【魔法の手-create-】
颯花： [ｍ]none
颯花： [Ｍ]〈製作：マジックアイテム〉＋〈レプリカ〉＋〈超テク〉
颯花： ・達成値：【生命】4+4(超テク)+4(レプリカ)+2(CH)+1(テッカー)+H5=20
颯花： ・“早業符”作成
RL伏見堂： OK

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